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Channel: 虚空を観じて
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やかましい世界

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昔、ペルーで生活していたころ、地上絵で有名なナスカに行った。

買ったばかりの日産バイオレットで、日系人の女性と、うちの家族を乗せて、

どのくらいだった走ったか、8時間くらいかかったと思うが、もう忘れてしまった。

首都リマを出ると、道路の両脇はハゲ山と砂漠が広がるだけの、つまらない景色が続く。

この道路は、ちなみに、世界一長い道路 だという。

南に向かってひたすら走る。



道路を見ていると、前方には湯気が立ち上っているような感じで、

まるで、満々と水を湛えた湖が広がっているように見える。おそらく、当時の人々にも、同じ光景が広がっていただろうと思う。

だからか、地上絵には、はるか向こうから水を引くために水路のようなものがあって、

引いた水を貯めておくようにできている。

こう説明した研究家もいた。

ドイツ人学者の女性の方は、カレンダーではないかと、言っていたが。



インカ帝国の人々は、日本人によく似ているという。

当時話されていたアイマラ語やケチュア語は、日本語によく似ているという。

例えば、チチカカ湖という高地にある湖は、チチは日本語の父であり、カカは母だということを言った昔のペルーの外交官がいる。

顔つきも結構似ているし、なにより、いまでこそ日本の天皇陛下の系譜は世界一長いが、

実は、インカ帝国の皇帝の系譜も、スペインに征服されるまで続いていたという。

遺跡を掘り返しても、人を殺すための道具はあまり出てこないという。

つまり、争いごとを避ける傾向にあったことが推測される。


現代は、今は、なんとなく世界が変化している。

ざわざわやかましい。

「誰もが」争いごとがない世界を望んでいるが、実は、「誰もが」というのは、間違いで、

争うことが大好きな人々もいるだと思う。

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