藤田嗣治やピカソの絵画、というか版画というか、先日預かった。
一晩だけだったが。
全部で16枚、立派な箱に収まっていた。
見たい欲望にかられたが、我慢した。
翌日、持主に見てもいいかと訊ねると、見てほしいという。見てもいいよ、じゃなく見てほしいだったので、引き取りに来るまで、
2枚みてみた。
いかにも、価値のありそうなものだった。
ときどき、訪れるブログで、絵画を描いている人がいる。「時の風景」というタイトルだ。
見ていると心が洗われるような、そんな感じの絵画だ。
作者の意図とはまるで関係ないかもしれないが、仏教の影響を感じる。
こう書いてしまうと、絵画の広がりを狭めてしまうが、例えば、
「行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず・・・」
を思い出してしまう。
ここに歌う川は、せせらぎだが、世の中の真理を単純に表現したもの過ぎない。
しかし、彼女の絵は、時に荒々しく、穏やかだ。しかも、そこに喜怒哀楽、心の安寧が広がっている。
なんとなく、彼女はまだまだ途上だというかもしれないが、一種完成された人生を感じてしまう。
一晩預かった絵画は、その世界ではとんでもない価値を有するかもしれないが、
部屋に飾るなら断然彼女を絵画を飾りたい。