人間のクズ

人間のクズって表現は、作家の百田さんが時に言う言葉だが、

これってかなりキツイ感じがある。

バカとか、アホとか、ノロマなんて、かわいげがあるし、言い方によっては信頼関係を表す。

クズは、個人に言うには、殴り合いを覚悟するが、

○○人はクズだとは、言える。





先日、おかしなことがあった。

通勤経路に踏切がある。この踏切は左右から電車が来る。

左右同時ならイライラ感はないが、

片方が通過し、さあ、渡れるぞ、と思った瞬間に、もう一方が警報をだすと、

イラッとする。

これが、何本も線路がある踏切は、さぞかし、イライラ感がすごいだろうなって、想像する。




チンチン警報が鳴って、遮断機が下りているときには、だれも線路内には入らない。ところが、

左右から電車が来るから、片方が通過し、警報が鳴り止んで、遮断機が上がると、瞬時に、もう一方の警報が鳴りだすことが、

多々ある。

警報が作動しても、遮断機は一旦上がりきるから、この際、待っていた通行人は「全員」わたる。

たいてい１０人前後になる。

慣れた人は、速足程度。



先日、同じ場面があって、僕が一番最後になった。

すると、いきなり、こちらにカメラを向けた若者が、

「犯罪ですよ。自首してください」

って、僕に向かってきた。

何を言っているのか、一瞬戸惑ったが、

「エッ、犯罪なのか」

って思った。

相手の顔を見ると、なかなか好青年で、優し気な面構えだった。

精神を病んでいるかなって、そんな印象はなかった。YouTubeにでもあげるのかな、とは思った。

僕は、

「よかった、すぐそこに、交番があるから、一緒に行きましょう。あなたは証人ですから」

と誘ったら、

いきなり、立ち去ってしまった。

彼は、なにか、いろいろブツブツ言っていたが、

心の中で「人間のクズ」とつぶやいた。