またあ、言うの

またかよって、けっこうある。



日本の莫大な借金は、今のままでは、日本は氷山に衝突する船のようだと、

財務省の偉い人が、日本の借金を嘆いた文章を月刊誌に発表した。

この話は、赤ちゃんまで含めた国民一人当たりの借金は、○○○円だと、

だいぶ以前から報道されていたから、驚きもしなかったが、

それにしても、例えが下手すぎる。

タイタニックは氷山に衝突して沈没、乗客乗員は亡くなってしまった。映画は大ヒットし、よく知られている。

国家が借金で破綻するって、「そんなに残酷なこと」なのかって思う。

いまどき、こんなことを信じている国民はいないだろうと思うが。


アルゼンチンは何度か訪れたことがある。

南米のヨーロッパと言われるだけあって、美しい街並みだ。タンゴは有名だし、ダンスは優雅だ。

名前は忘れたが、肉料理屋はあちこちあるし、ワインもいけるという。

そのアルゼンチンは、アルゼンチンの脇にあるイギリス領のマルビーナス島に侵攻した。

うろ覚えだが、鉄の女と言われたサッチャー元首相は、武力迎撃にあたって、反対する閣僚に、

「この内閣には男子は一人か？」

とつぶやいたという。

そのイギリスの返り討ちにあったアルゼンチンが、借金し過ぎで破綻した。

国家が破綻すると大変だというが、

アルゼンチンが、内戦になっとか、治安が不安定になったとか、あちこち略奪があったとか、

そりゃ多少はあったかもしれないが、そんな報道は流れてこなかった。

タイタニックのような惨事にはならなかった。


破綻しなくとも、破綻したアルゼンチン国民よりはるかに不幸な国民をかかえる国家の方が多い。

別に、借金し過ぎで、国家が破綻しても、まるで問題ないと、そう確信している。



愚かなことが世の中にはたくさんあるが、

借金で首が回らない、異性に騙された、ひどい目にあったなど理由で、人生を失う人がいるが、

もっとも愚かな行為だろうと思う。