ペルーには年一度は行く。
ろくでもない国だし、国民性も同じくろくでもないが、気に入っている。
日本人が移住して、すでに120年以上は経過しているだろうか。
最初行った頃は、おそろしく、不潔な遅れた国だった。
それでも3年も住めば、都になる。
ドロボー被害にもあったし、警察に賄賂を渡して勘弁してもらったし、役所の手続きでは、横入りは普通にしていた。
空港でも賄賂は当然で、それで持ち物検査を免れたり、それなりにしていた。
いまでは、道路は清潔になったし、変な悪臭は消えたし、高層ホテルも立ち並んで、
快適だ。
ペルー人は、なかなか演技派が多い。
友人、旅行社の社長から聞いた体験だ。もう、30年も前の話。
ペルーの国際便は夜中の発着が多い。
ある日、客を空港まで送り、その帰路の出来事だった。
まだ小規模の社だったので、社長自らが運転し、すべてをこなしていた。
ハビエルプラードの大通りだった。
「きゃ~~~~」
という大声が聞こえた。女性が、服を血に染めて彼の車に走って、飛び込んできた。
ここで、見て見ぬふりで、走り去ればよかったが、そこは、日本人の悲しさか、反射的に停まってしまう。
ペルーで、ペルー人と結婚し、何年住もうと、何回も同じ目に遭っても、懲りない。
しかし、それが、日本人の日本人たる所以だろうと思う。
「どうしたんだ?」
「助けて!!」
こうなると、もういけない。次は、拳銃を向けられ、カバンを強奪されてしまう。
カバンには、身分を証明する書類がはいっている。
同じものを再発行するのにまた時間と費用がかかる。
「中の書類だけは返してくれ」
と、頼むのが精いっぱいだ。
慣れた強盗は、余裕で返してくれる。
韓国は、理不尽な要求や、愚かな裁判など、飽きもせずに繰り返す。
これまで、日本は、昔から誠意と思いやりをもって、相手の立場を考えて、彼らと接してきた。
いまでも、同じ対処を繰り返している。
懲りない日本人。