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Channel: 虚空を観じて
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権威の終わり

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40年ほど前だったか、

「権威とはなんだ?」

と問われ、

「マスコミ」

と回答した人がいたが、まさに慧眼だった。



列島に住む先人たちが築き上げてきた文化、伝統、慣習や、列島に住む人々の例えば美点などは、

失われてきたのか、と肌で感じる。

この意味では、戦後の共産主義思想、というか、左寄りの考え方の教育がジワジワと表立ってきたと思う。

確か世田谷の一家殺人事件だったか、あるコメンテーターが、たぶん元警察官だったと思うが、

生粋の日本人は、殺人を犯した場合、大体において何か布切れを死体にかけるが、

外国人はそのまま放置するから、現場を見れば、犯人像が浮かぶ、そうコメントしていたことを思い出す。

が、この頃はどうなんだろうかと思う。



だいぶ前から、車に謹賀新年の飾りを見ることはなくなったし、マンションの入り口にもない。

こういったことは、目に見える世界のことで、

なにか伝統文化慣習が失われることは、それほど意識できないが、そういえばと思い出した時には、実は、

目に見えない世界、精神世界でも同じように、「何か大切なもの」が失われていく。



左側の思想、などと大げさなことを書いたが、学校の先生が、

「親孝行などはしなくてもいい」

と、生徒たちに言ったと、話題になったことが昔あった。

親孝行は、昔話などに出てくるが、価値ある大切にしている文化を否定する思考は、

なにか、得体のしれない考えに毒された結果で、おそらく本人だってそんなことは意識してないで、

格好つけて言ったんだろうと思う。

実は、自分たちのアイデンティティーの一端を否定することは、

自分自身を失うことに似ている。



昔から、マスコミは確かに権威があった。手書きではなく、活字が躍っている。

だから、活字になっていれば、どんな内容でも疑うことを知らず、信じてしまった。

その弊害が花開いているが、

やっと、その時代も終わりを迎えている。


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