好きだなって・・・

どうでもいいことに、こだわる人がいる。

本人には、どうどいいことなのか、それは不明だが、

すくなくとも、真剣に対処することではない、とはわかっているようだろう。

しつこく、こだわる。



昔から不思議に思っていることがある。

学門をおさめ、頭脳明晰で、専門ならなおさら、専門外であっても知識が豊富で、

世の中のことや世界のことをよく知っている人々が、

時に、あるいはたびたび、素人が聞いてもおかしいなあ、と思ことを言う。

とくに、「アベガー、アベガー」と言っていた人たちだけど。

それほど、日本嫌いなら、世界にはたくさんの国があって、気に入る国もたくさんあるだろうから、

そちらにけばいいものを、と思う。

嫌いな日本に住むのは、まいにち食卓で不味いものを食べる行為に似ている。






何年か前、沖縄に旅行に行ったことがあるが、

ホテルのレストランでも、街中の食堂でも、とにかく旨いものに当たらなかった。

旅行ならいいが、住むとなると、厳しいなあと感じた。



よく、ゴミ屋敷とかいって、ゴミの山の中に住んでいる人がいる。

傍から見れば、よくもまあ、と思うが、本人は、ゴミの中に住むのを気に入っているかもしれない。

ペルーにいるとき、少々変わった友人がいた。

ゴミではないが、片付けができていない家だった。散乱といえばいいのか、足の踏み場がなかった。

それでも、お手伝いさんを雇っていた。

最初不思議に思ったが、どうも、散乱のほうが気持ちが落ち着くんだろうなと、思うようになった。



嫌いな国に住むのは、もしかしたら、生きがいなのかもしれない。

そんなたいしことではないかもしれないが、

傍には「好きだな・・・」って、思う。