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Channel: 虚空を観じて
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音姫が役に立たない

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学生のころ、勉強のよくできるクラスメイトがいた。

ところが、彼は、常識というか、社会的な付き合いをするなかで、人間としてなんとも不思議な感覚を持っていた。

周囲の学生たちには、時に笑いを誘ったり、怒りを買ったりと。

幸い、彼をいじめの対象にはしなかったし、

彼のことを理解したうえで、みんな付き合っていた。

このことは、同級生みんなが民度が高くて、優しかったとも、言えるかもしれないが、

実は、日本人がこれまでに積み上げてきた歴史の重み、というか結果だろうと思う。



新宿のビルのトランスジェンダートイレについて、何人かYouTubeで取り上げている。

立ショントイレと、その他もろもろトイレの二つで、男子でも大の時は、その他もろもろトイレを使用することになる。

薄い板一枚を隔てた隣で、音を気にするのは女子だけではなく、男子だってイヤだ。

しかも、こんなトイレが既にあちこちでできているし、お役所の計画でもたくさんあるという。


素人に、さっぱり理解できないのは、

LGBT法案が成立もしていないのに、早々こんなバカバカしいトイレを作るのは、誰かの意思が働いているとしか思えない。

その他もろもろトイレは、つまりは、だれでもトイレだから、

立ショントイレだけを分ける必要などは、ないだろう。



昔の本に、「恥ずかしい」という感覚は、無防備になるからだという説があったのを覚えている。

食事中、睡眠中、用足し中などは確かに、無防備になるし、陰に隠れる意識になる。

こういった「恥ずかしい」という意識は、「芸術」の種になる。

現代は、睡眠中だの食事中などは、陰に隠れる意識は少ないから、芸術の対象にはなりにくいが、

用足し中や恋愛中は、まだ芸術の対象になる。



トイレが一つで、男女入り乱れて、排せつ音が飛び交って、わびさびはなく、恥ずかしさもなく、

近々世界から「恥ずかしい」感覚がなくなり、芸術は衰えていくだろう。



そうそう、音姫も役に立たない時代が来た。



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