古き良き時代などというが、このごろそんなことを感じてしまう。
年齢のせいか。
こだわりとか、執着心とか、執念だとか、うまく機能すればいい結果も獲得できるが、
度が過ぎれば、禍根しか残さない。
観念は役に立たないことが多い。
世界一受けたい授業って、時々見る番組があるが、
100万部を超えるという。
確かにそうだなと思うが、観念の域を出ないから結局は役には立たないことになる。こての話は、「その気」になってしまうことだろう。
本読んで、自分にもできると思ってしまうことだろう。
それはちょうど限られた場所で、たとえば、「他人にやさしくすること」と教えてもらっても、
会場を出るとは我先にと、さっきの話は、いったいなんだったのか、とおもう行動をとってしまう、それに似ている。
どうも人生は一代で終わりで、教訓とか、人生論とか、懲りたこととか、次代につなげることができないようだ。
積み重ねができない。
「ここから下に家を建ててはならない」
石に刻まれた碑がある。
当時の人々の記憶が今日まで残されているが、時が経過すれば忘れ去られていく。
そして同じ目に遭う。
事故でも同じだろう。事件でも同じだろう。
いじめの問題で、少年少女の自殺があいついだが、いわれるのは、「同じことを繰り返さない」
風化させないは、いつか風化していく。
目の前の現実を生きるのがいいと思うが、否、それしか本質的に人間はできないような気がする。
考えても、どうも、ややこしくて、分からないことが多い。
本当はもっと単純で明快で、死ぬ間際くらいに分かるかもしれない。